イエローカーディナルフィッシュ 口内保育と子殺しの話
イエローカーディナルフィッシュ
中・西部太平洋に棲息するテンジクダイの仲間です。
鮮やかな黄色が目を引きます。
テンジクダイの仲間は、
産気づいたメスが良さげなオスとペアを組み
メスが卵を産み始めたら、雄が寄り添い精子をかけ
産み切って落ちてしまう前に
卵塊(粒粒卵はひとかたまりになって出てきます)
を見事に口でくわえます
なんと見事なタイミング!
あっ、間に合わなくて落としちゃった(゚Д゚;)
なんてことはないのだろうか・・・
ある程度引っ張らないと、
卵塊は落ちないようになっているのかしら。
あごがクッキングパパみたいになっているのが
口内保育中のオスです
約一週間、飲まず食わずで子育てします。
えらいね!!
しかし
たまに、卵を食べてしまうこともあるのだそうです。
体が小さい若いメスが生んだ卵塊は小さいです。
卵一粒の大きさはさほど変わらなそうなので、
数が少ないと予想されます。
逆に立派なメスが生んだ卵塊は大きい。
つまり卵の数は多いということ。
他にも産気づいた立派なメスがたくさんいる
そういう環境ならば
小さな卵塊を食べてしまって、腹を満たしてから
立派なメスの生んだ卵塊を大事に育てる方が
自分の子孫を残すのに効率的というのは頷けます。
同じ1週間かけるのなら、数が多い方がいいですものね。
そういう目線で、口内保育しているオスの中に
お腹がぽっこりしているテンジクダイがいないかも
チェックしてみましょう!
産みたてから数日、卵はピンク色。
育ってくると、目玉がキラキラ銀色に光って見えてきます。
いっぱいーーー。
孵化すると、透明なまま数日間は水面近くを漂い
自分の行くべき場所へ着底できたら、色が付きます
まず、ここまででほとんどが
他の魚に食べられてしまいます。
無事に大きく育つのは、ほんの一握りの逸材。
そう考えると、君はすごいね!!
と、感動すら覚えます。
これはすべての魚、
生き物において言えることですね。
少し話がそれましたが・・・
年間を通して水温が高いパラオでは
口内保育中のオスには年中会うことが出来ます。
育メンに是非会っていってください♪
コクハンアラ 幼魚 成魚
コクハンアラというハタ仲間の子供です
この色合いのステージは、なかなか会う機会が少ないので
一瞬、「君は誰?」
となりましたが、色味は違えど明らかにこの模様
はい。コクハンアラです。
こちらは若魚。このステージはよく見かけますね。
若魚といっても、50㎝以上あったりします。
しっかり成長した成魚は、体長1mを超します。
どーーーん。
あぁっ、もう全然可愛くない(゚д゚)
肉食系な香りがプンプンするルックスですね。
チビちゃん。
ハタらしい顔つきはしていますが、可愛いです♪
この子は、色が薄いのですが
チビチビのうちが薄く、
徐々に黒と黄色、白のハッキリした色味に変化していくのか
はたまた
生息環境や個体差なのか??
両方あるかもしれませんね。
幼魚のうちは、毒を持つシマキンチャクフグに擬態して
身を守っているのではと言われています。
尾がきゅっとすぼまっている、このフォルム。
この後、黒、黄、白の色味がはっきりしてきたら
確かにシマキンチャクフグに似ています
すまし顔でちょっとこちらを気にしていますね( *´艸`)
はっ!
めちゃくちゃ驚いている(笑)
魚がどんな気持ちなのかは、あくまで想像ですが
表情豊かで笑ってしまいます( *´艸`)
可愛いな♪
ミナミハタ
ミナミハタ
生息域は、中・西部太平洋、インド洋。
日本でも沖縄の一部では見られるようですが、稀種だと思われます。
他の地域ではもう少し深めのようですが
パラオでは、水深15~20mからと
割合に浅めから普通にいるので有難い(*^^*)
サイズは、大きくても20㎝~25㎝ほど。
パラオでは、やや暗所。(ケーブの天井付近など)に、
逆さまにホバリングしていることが多いです。
チャームポイントは何といってもこのカラーリング♪
まぁーーーー美しい・・・っ!! (写真:Yoshikoさん)
ちなみに、英名はHarlequin 道化師だそうです。
海外コメディホームドラマで、おじさんがこういう柄のパジャマ
着ていそうだなぁ。と、昔思っていたのですが
道化師ですかぁ。
まぁ遠からず、ですかね?
少し若い個体。色が濃い。(写真:Sanoさん)
幼魚時代は、青のストライプが入らず薄い黄色です。
成長に伴い、少しずつ青のラインが出てきます。
幼魚時代は警戒心が強く、
壁沿いの穴にすぐに引っ込んでしまうので
見つけるのも、撮影も難易度高めです。
ばしっと撮りたいものですなぁ。
成魚でも美しい、道化師ことミナミハタ。
パラオではとても見やすいですので是非♪
メガネベニハゼ
パラオでは、とてもポピュラーなベニハゼです。
私たちが通常ダイビングを楽しむ深度
ドロップオフにたくさんいるので
非常に親しみのあるベニハゼなのです
生息域は、屋久島、石垣島や西表島、西部太平洋、インド洋など。
リングアイドワーフゴビーと呼ばれていましたが
2007年にメガネベニハゼと和名がつけられました。
どうでしょう?
メガネっぽいですか??
半開きな口が可愛すぎますね( *´艸`)
私たちが普段潜る範囲で個体数が多い。
と、いうことは
シチュエーションが色々選べるということ!
素敵な背景で狙ってみてはいかがでしょうか?
背景や撮り方に変化を付けると
とても素敵な作品になるのでお勧めです(*^^*)
ニンギョウベニハゼsp.A&B
ニンギョウベニハゼsp.A ニンギョウベニハゼsp.B
と、呼ばれているベニハゼです。
sp.Aは、少し暗っぽい場所にいます。
そういう場所ならどこにでもいますが
特に、ブルーホールにわんさかいます。
写真ではわかりにくいのですが
背中に、谷折り線みたいなラインが入っていたり
顔に薄くラインが入っていたりします。
こちらは、sp.Bです。顔のラインの色がきれい!
特徴は、胸鰭の付け根と目玉の間に、赤い斑が入ること。
(肉眼では、黒っぽく見えます。)
sp.Bは、sp.Aよりも、結構ちゃんと暗い場所に多いです。
かと言って、真っ暗な場所というわけでもないのですよね。
表現が難しい・・・
シアストンネルに多いです。
個人的には、sp.B の方が、色が鮮やかで好みです。
かわいいねぇ。
光やダイバーの気配に敏感なところがあるので
寄って撮ろうとすると、引っ込んでしまいがちですが
個体数が多いのでチャンレンジし続けましょう(笑)
赤フィルター付きのライトだと警戒されにくいかと思います。
ベニハゼ、可愛いな。